大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和42(オ)591 判決

主 文

原判決中被上告人勝訴の部分を破棄し、右部分につき本件を名古屋高等

裁判所に差し戻す。

本件附帯上告を却下する。

附帯上告費用は附帯上告人の負担とする。

理 由

職権をもつて調査するに、原審第三回口頭弁論期日は、裁判長裁判官神谷敏夫、

裁判官松本重美、裁判官越川純吉の構成で開かれ、控訴状の陳述その他実質的弁論

がなされたうえ、弁論が終結されたが、再開後の第五回口頭弁論期日においては、

裁判所の構成が裁判長裁判官神谷敏夫、裁判官松本重美、裁判官吉田誠吾に変更さ

れたのに、当事者双方とも出頭せず、弁論の更新手続が行なわれないままで、弁論

が終結され、右更迭後の裁判官による構成のもとに原判決がなされていることが明

らかである。したがつて、原判決は、民訴法一八七条一項に違反し、判決の基本た

る口頭弁論に関与しない裁判官によつてなされたものとして、同法三九五条一項一

号に該当するので、上告代理人原瓊城の上告理由について判断するまでもなく、当

審に移審した主文第一項記載部分につき破棄を免れず、右部分につき本件を原審に

差し戻さなければならない。

なお、被上告人は、原判決中上告人と原審被控訴人Dとの間の婚姻の取消請求に

関する部分の破棄を求めて、附帯上告の申立をしている。しかし、被上告人の右請

求にかかる訴訟は、婚姻の当事者双方を相手方とすべきいわゆる固有必要的共同訴

訟に属するものであるから、原判決中上告人のみを相手方とする請求に関する部分

を目的として上告人から提起された本件上告による移審の効力は、上告人がDと共

同してのみ当事者となることのできる前記婚姻取消請求に関する部分には及ばない

と解するのを相当とする。それゆえ、被上告人の附帯上告は、原判決中当審に係属

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していない部分を目的とするものというべきであるから、不適法として却下を免れ

ない。�

よつて、民訴法四〇七条一項、三九九条ノ三、九五条、八九条に従い、裁判官全

員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 横 田 正 俊

裁判官 田 中 二 郎

裁判官 下 村 三 郎

裁判官 松 本 正 雄

裁判官 飯 村 義 美

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